レクチャーシリーズ(全5回)
生還する山田正亮 50年以上も描き続け、2,200点のタブロー、2,700点の紙作品を残した山田正亮(1929-2010)。画家の逝去後5年を経た今、そのある種超然とした姿勢が周囲との軋轢を呼び込みがちだった生前の状況は去り、生と作品の総体を、ある程度の距離をとって冷静に鳥瞰することが可能になった。それにしても、この画家の描く営為のあまりの執拗さは度を越していた。絵画固有の論理の探求といった明晰な装いの背後には、より原初的な、描くこと、描き続けることへの欲望が潜んでいる。絵画探索の知的な試みである以上に、粘着的に繁茂する一個の具体的な生の軌跡として、それ自体異様な存在感を醸す不透明な全体として彼の作品は残存している。わたしたちはこの不可解で魅惑的な堆積物の息遣いをどこまで感じ取ることができるのか・・・。2016年12月から東京国立近代美術館で開催される山田正亮展に先立つこのレクチャーシリーズは、膨大な彼の作品群を様々な角度から見据えつつ、その複雑性、多層性、その豊饒さを共有し得る場を目指すものである。
パネリスト
日時:2015年12月18日(金) 19:15〜 場所:アートトレイスギャラリー 定員:50名 参加費:500円 *レクチャーシリーズ第一回参加に際して、以下のテキストをご一読いただければ幸いです
参加をご希望の方は info@arttrace.org まで、お名前とご連絡先(お電話番号)、「12月18日山田正亮レクチャー申し込み」の旨をご連絡ください。 ★過去のセミナーの情報はこちら |