「感覚の論理学」:ドゥルーズ(以降)という問題圏
ジル・ドゥルーズの芸術論は、芸術に関する、ではなく、芸術の思考に決定的な変更をもたらした。その思考の地図は輪郭を持たないままに現時点においても流動し続けているが、 その中でもひときわ重要な参照点を形成している『感覚の論理学』の新訳版がこのほど刊行された。これまでも数々のドゥルーズの著作を訳し、みずからの著作においてもドゥルーズとの濃密な対話を持続してきた宇野邦一による新訳である。今回 ART TRACEでは、その宇野氏を招き、ドゥルーズの思想が我々にもたらしてくれた波の広がりの諸様相について、可能なかぎり精しく再検討してみたい。その後のアフェクト・セオリーへの接続など、事後の反響や展開、またその問題性なども視野に入れながら、包括的かつ多元的な「中間決算」を試みる。
林道郎
パネリスト
宇野邦一
林道郎
松浦寿夫
日時:2017年1月13日(金) 19:15〜
場所:アートトレイスギャラリー
定員:50名
参加費:700円
参加をご希望の方は info@arttrace.org まで、お名前と「1月13日座談会申し込み」の旨をご連絡ください。
お問い合わせ、ご質問につきましても info@arttrace.org にて承ります。
※定員を超過した場合は締切とさせていただく事もございます。
※当日開始時間にご来場いただけなかった場合、ご予約をされていても立見となる可能性がございます。申し訳ございませんが何卒ご了承ください。
※お申し込みいただいた方には、今後ART TRACEより展示、イベント等の情報を配信いたします。
(今回の参加のみご希望の方は、お申し込み時「情報配信不要」の旨をメールにご記載願います)
※定員に達したため締め切りとさせていただきました。
パネリストプロフィール
宇野 邦一(うの くにいち)
1948 年松江市生まれ。フランス文学者・批評家。身体論,身体哲学を焦点としながら、領域を限定しない思索をつづけている。著書に『アルトー 思考と身体』(白水社)、『映像身体論』、『吉本隆明 煉獄の作法』(みすず書房)、『ドゥルーズ 群れと結晶』(河出書房新社)などがあり、近々みすず書房より土方巽論を刊行予定。訳書にドゥルーズ『フーコー』、『襞』、ドゥルーズ/ガタリ『アンチ・オイディプス』(河出書房新社)、ベケット『伴侶』、『見ちがい言いちがい』(書肆山田)、ジャン・ジュネ『薔薇の奇跡』(光文社古典新訳文庫)などがある。 |
林 道郎(はやし みちお)
1959 年函館生まれ。1999 年コロンビア大学大学院美術史学科博士号取得。武蔵大学准教授を経て、現在上智大学国際教養学部教授。美術史および美術批評。主な著作に『絵画は二度死ぬ、あるいは死なない』(全7冊、ART TRACE、2003-9)。『死者とともに生きる』(現代書館、2015年)。「Tracing the Graphic in Postwar Japanese Art」(Tokyo 1955-1970: A New Avant-Garde, New York: The Museum of Modern Art,2012)、共編書に『シュルレアリスム美術を語るために』(鈴木雅雄と共著、水声社、2011 年)、From Postwar to Postmodern: Art in Japan 1945-1989 (New York: The Museum of Modern Art, 2012)などがある。『アジアのキュビスム』展(東京国立近代美術館、2005 年)にはキュレーターとして参加。 |
松浦 寿夫(まつうら ひさお)
1954 年、東京生まれ。画家、批評家。東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。現在、東京外国語大学教授。西欧近代絵画の歴史/理論を研究すると同時に、絵画制作活動を続け、なびす画廊などで個展多数。編著として『シュポール/シュルファス』(水声社 1984年)、共同編著として、『モダニズムのハード・コア:現代美術批評の地平』(太田出版 1995年)、共著として、『モデルニテ3×3』(思潮社 1998年)、共訳として、ティエリー・ド・デューヴ著『芸術の名において〜デュシャン以後のカント/デュシャンによるカント〜』(青土社 2001年)などがある。 |
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