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レクチャーシリーズ「生還する山田正亮」第3回(全5回)

山田正亮 技巧の人


 左 Work C.73 180×68cm 1960  右 Work C.77 180×68cm 1960  東京国立近代美術館蔵



本シリーズ前二回のレクチャーでは、自身の全作品を論理的な展開として系統づけ、概念化し、さらにその全体に自己編集を加え続ける特異な作家としての山田正亮像を浮き彫りにしてきた感がある。しかし一方で彼は、戦後の日本の美術界においては稀に見るほどの技巧の人でもあった。いつどのように学んだか定かでないにしろ、油彩画の伝統の勘所を的確に掌握し、支持体や画材の特性を見極めつつ、絵の具の生態をいつくしむ様に描く。その技巧は、彼の作品におけるかたち、ないしイメージの展開とは別のところで実は強力に機能し、絵画というともすれば脆弱になりがちな存在を下支えしている。第三回では、山田作品の実地調査に参加しすでに数百点を見てきた絵画修復家の斎藤敦氏の報告を中心として、光学的調査の結果なども織り込みながら、一点一点を描く現場での画家のきめ細かい配慮を確認し、そういった細部の集積によって、作品がさりげない普通さの装いを獲得する経緯を見ていきたい。



パネリスト

斎藤敦
境澤邦泰
中林和雄
松浦寿夫


日時:2016年6月21日(火) 19:15〜
場所:アートトレイスギャラリー
定員:50名
参加費:600円



参加をご希望の方は info@arttrace.org まで、お名前とご連絡先(お電話番号)、「6月21日山田正亮レクチャー申し込み」の旨をご連絡ください。
お問い合わせ、ご質問につきましても info@arttrace.org にて承ります。
※定員を超過した場合は締切とさせていただく事もございます。
※当日開始時間にご来場いただけなかった場合、ご予約をされていても立見となる可能性がございます。申し訳ございませんが何卒ご了承ください。
※お申し込みいただいた方には、今後ART TRACEより展示、イベント等の情報を配信いたします。 (今回の参加のみご希望の方は、お申し込み時「情報配信不要」の旨をメールにご記載願います)
※[訂正とお詫び]
2016年5月22日に配信したメールマガジンについて、受信環境により、既に終了した立原道造座談会が受付中として記載されておりました。 座談会は終了しておりますので、訂正しお詫びいたします。




パネリストプロフィール


斎藤敦(さいとう あつし)

1963年生まれ。修復家。多摩美術大学美術学部彫刻科卒。山領絵画修復工房勤務後2002年に独立。 絵画および立体作品の修復に携わる。


境澤邦泰(さかいざわ くにやす)

1972年生まれ。画家。武蔵野美術大学大学院修士課程修了。鎌倉画廊、A-things、ART TRACE GALLERYなどで個展。主な展覧会として「第3回府中ビエンナーレ 美と価値 ポストバブル世代の7人」(2006,府中市美術館)。5月28日(土)より鎌倉画廊にて個展開催(http://www.kamakura.gallery



中林 和雄(なかばやし かずお)

1961年生まれ。現在東京国立近代美術館に勤務。主な企画に「絵画、唯一なるもの」(1995)、「顔 絵画を突き動かすもの」(2000)、「カンディンスキー展」(2002)、「連続と侵犯」(2002)、「アンリ・ミショー展」(2007)、「ゴーギャン展」(2009)ほか。上記展のカタログテキストのほか「マティス試論(II)絵画と装飾性」『東京国立近代美術館研究紀要』第14号(2010)
(http://www.momat.go.jp/ge/wp-content/uploads/sites/2/2015/01/14_pp26_44.pdf)
などを執筆。



松浦 寿夫(まつうら ひさお)

1954年、東京生まれ。画家、批評家。東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。現在、東京外国語大学教授。西欧近代絵画の歴史/理論を研究すると同時に、絵画制作活動を続け、なびす画廊などで個展多数。編著として『シュポール/シュルファス』(水声社 1984年)、共同編著として、『モダニズムのハード・コア:現代美術批評の地平』(太田出版 1995年)、共著として、『モデルニテ3×3』(思潮社 1998年)、共訳として、ティエリー・ド・デューヴ著『芸術の名において〜デュシャン以後のカント/デュシャンによるカント〜』(青土社 2001年)などがある。



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