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Essen & Dusseldorf
レジデンス1年5ヶ月と16日目
今日はライクスのバス遠足でした。行き先は、
1、ドイツはエッセンのMuseum Folkwang Essenで、Casper David Friedrichの大きな回顧展。
ロマン派の画家のようですが、なんか、薄い絵の具のつるっとした画面や、表現の文法がアニメーションの一場面ような印象を受けました。細密化というよりはミニチュア化してるって感じをうけたのが面白かったです。
2、デュッセルドルフのMuseum kunst palastでZERO-exhibition。
ZEROというのは50〜60年代ヨーロッパでのアヴァンギャルド・ムーブメントのグループで、展覧会は、ルーチョ・フォンタナとかイヴ・クライン、日本の具体やもの派にもフォーカスをあてそのころの前衛的な動向を包括的に見せようという展覧会した。
具体の作品がたくさん見られて面白かったです。
その頃のビデオ映像もあり、それを見ると、状況のリアクションとしてのアクション、として作品が生まれた様子を見ることができ、(作家のスタジオ内での作品の様子や、群馬野外彫刻展での様子など)そういう作品が美術館というニュートラルで抽象的な空間に「ただのアクション」として置かれることへの大きい違いが見られて興味深かったです。
こういうときって映像って役に立つなあ〜と思います。
3、同じく デュッセルドルフはK21という美術館でMartin Kippenbergarの回顧展(先月までロンドンのテイトモダンでやっていたものの巡回展です)。
K21での展示は、入り口の吹き抜けに「The happyend of Franz kafka's America」があったり、他の作品も広い空間の中にいっぺんに置かれていて、仕事のシリーズ別に分かれつつも共鳴し合っている感じが良かったです。こういう場所だとキッペンベルガーのペインティングのマテリアルがすごく良く見えます。
テイトモダンのような、広いとは言え閉じられた各個室の中で見ているという感じの場所とはまた違った経験でした。見て良かったです。
とりいそぎ報告でした。
写真はCasper David Friedrich。
これは会場でもらったリーフレットからで何ですが、興味のある人はちゃんとした画集など見てみてください。
仕事のこと
レジデンス1年5ヶ月と15日目
突然ですがふと思い出したことを書きます。
去年木こりについて調べた時、といってもググっていくつか文章を読んだり画像を見たりするだけですが、日本の若い世代の木こりのグループのリーダー、彼は木こりについていろんな場所でレクチャーをしたりしているそうです、が誰か(確か文化人)との対談のページを見つけて読んでいました。そのリーダーは若いのになかなかしっかりした人のようでした。
まず印象に残っているのは、「木こりは山に入ってすぐ木を切ったりしない。まず湯を沸かし、お茶を入れ、一息ついて、切ろうかなと思った時に始める」と言っていたことです。
その若い木こりのリーダーの人は「山の木を切るなと簡単に人は言うが、今現在ある山はもう、人が手を入れないと生きられない」と言っていました。ただ、山と人が共存するためには計画的に切っていくことが重要、とも言っていました。
それを読んだ時わたしは何だかペインティングみたいだ、と思いました。
ペインティングは重ねるだけのものではないです。混沌とした要素の中からあるものを切りとり、物質として残す、混在する要素を整理し見えるものにする、その整理の基準は、それぞれの要素を分かりやすくし協力させ合うこと、にあり、そのことでひとつの表面があらわれます。そうやって作られたレイヤーはペインティングだと感じます。
そしてそう言う種類の仕事をする際には、スタジオに入ってすぐ仕事をしたりしない、湯を沸かしてお茶を入れて飲む、そういうことがとても大事だと最近感じます。
Marcusのこと
レジデンス1年5ヶ月と7日目
きょうはSema(オランダ人、フォトグラファー)のボーイフレンドのMarcusのことです。
ライクスではアーティストの家族やボーイフレンド、ガールフレンドがアーティストの手伝いをしにきているのをよく見ます。
中でも一番見かけるのはMarksです。
忙しいSemaの代わりにワークショップに出来上がった写真を受け取りに来たり、ショーのインストールを手伝ったり、旅行の帰りは必ず空港まで迎えに来てたり、なぜかLura(Galの犬)を散歩をさせてたり。
背が高くて、やさしそ~な甘い顔をしたそんな彼はミュージシャンです。ギターを弾き、エフェクターと打ち込みをつかった一人演奏です。
この間、Paulienが彼のCDを聴かせてくれました。歌詞がオランダ語か英語かよく分からなかったので、「何歌ってるの」ときいたら全曲Semaのことでした。
すごい・・・!!ちょっとビックリしたけど、でもそういうのすっごく良いわ。
W杯
レジデンス1年5ヶ月と1日目
皆さんサッカー見てますか。私も見てます。
ライクスにもW杯用プロジェクターが設置され、夕方にはめいめいがサッカーを行い、サッカー賭博も行われ(勝者はアートワークかサービスを受けとることになる)、W杯仕様です。
各アーティスト、自国が負けるかベット(賭けの予想ね)がはずれるかすると、肩を落としてスタジオに帰っていきます。大抵その後は何も手につかないようです。私もこの間のオーストラリア戦後は肩を落としすぎてその後昼寝してしまいました。明朗君はスリッパ投げてたそうです。皆さんはどうしてましたか。
18日は必勝でいかないとね。
オランダ人のアナウンサーが知ってる日本の名前を呼んでくれると何か嬉しい。
ベルリンビエンナーレ
レジデンス1年4ヶ月と20日目
今日も話題はベルリンビエンナーレ。ベルリンのテレビ塔はW杯仕様だったよ。頑張れ日本。
会場は旧郵便局(Auguststrasse5A)。
はじめの部屋に入ると、がらんとした廃墟の床に、片方だけのサッカーシューズが置いてあります(写真右)。写真だと淋しい光景ですが、ユダヤの民族音楽っぽい、力強く明るいリズムの演奏がどこからか聞こえてきています。それを聞いているうちに、淋し気だったサッカーシューズがなぜか面白いものに見えてきます。
壁には隣の部屋へ通じるドア(穴)があり、音につられて行ってみるとバンド演奏の映像が流れています(写真左)。タイトルは「ベルリンビエンナーレのテーマソング」。いい顔した4人のおじさんたちが先ほど聞こえてきていた音楽を演奏していて、時々「Auguststrasse(会場となったストリートの名前)!Auguststrasse!」と間の手を入れたりしていてかなり面白いです。おじさんたちは演奏後、満足げに何か話したりケーキを切り分けたりしています。
作品の面白さを作っているおおもとには、作家の仕事に所有感覚の薄さから来るグッドチョイスがあると思います。「テーマソング」というアイデアからもそういうものを感じます。
June 4, 2006 5:21 AMベルリンビエンナーレ
レジデンス4ヶ月と19日目
この間行ったベルリンビエンナーレで面白かった作品をいくつか載せます。
室内に、レールの上に乗った貨物列車の車両がまるまる1台置いてあります。この展示室(ベルリンにある旧ユダヤ人女学校)には、車両が入れられるほど大きい窓も入り口もありません。どこからどうやって見ても本物のレールと車両。
「室内に車両・・・。どうやって入れたのかな?」→「解体して部品を室内に運んでから組み立てれば可能」→「でもまだ何か匂うわ。」→「ひょっとして部品から全部フェイクで作ってるとか?」→キャプションを見ると材料は「木、アクリル樹脂、ペンキ」とかいてある。→嘘でしょおお(ビックリ)!?
フェイクだと自分に言い聞かせても本物にしか見えません。 ものの重量感って素材から滲み出るもんだと思ってたけどそれは見事に裏切られ、鉄とか木の重量感とか車両として過ごした時間の経過とかが、全く再現されていました。マジックみたいな作品でした。 キャプションの方が嘘(作品)だったりして・・という考えがふとよぎりましたが、それだとほとんど詐欺だからナシということにしました。
June 3, 2006 12:59 AM